チャック・パラニューク降臨

早川書房主催のイベント「パラニューク降臨!『ファイト・クラブ』作者が語る小説と世界の現在地」にオンライン参加しました。 イベント名にも掲げられているように、小説家チャック・パラニュークは、デイヴィッド・フィンチャー監督の続きを読む “チャック・パラニューク降臨”

「ひとまねこざる」とレイ夫妻

『ひとまねこざる』は好奇心旺盛なさるのじょーじが主人公の物語です。じょーじは黄色い帽子のおじさんにアフリカから連れてこられて、一緒に住んでいます。そんなじょーじの日常が絵本では綴られています。 夫であるH.A.レイがおも続きを読む “「ひとまねこざる」とレイ夫妻”

ヤン・ポトツキ「サラゴサ手稿」

“ポーランドの貴族ポトツキが仏語で著した奇想天外な物語。(岩波書店)”  と紹介される『サラゴサ手稿』の存在をはじめて知ったのは国書刊行会の世界幻想文学大系〈第19巻〉でした。『ヴォイニッチ写本の続きを読む “ヤン・ポトツキ「サラゴサ手稿」”

ロバート・コルカ―「統合失調症の一家: 遺伝か、環境か」

先月、(少なくとも私の周囲では)話題沸騰中の「統合失調症の一族」を読了しました。12人のこどものうち6人が統合失調症を発症したアメリカのとある大家族の軌跡を追うノンフィクション作品です。両親の馴れ初めから、家庭環境、発症続きを読む “ロバート・コルカ―「統合失調症の一家: 遺伝か、環境か」”

「エコール」と「エヴォリューション」

映画「エコール」と「エヴォリューション」が同じ監督の作品と知らずに立て続けに観ました。これも何かの縁かと思い、文として記録に残したいと思います。 ルシール・アザリロヴィック(1961-)はフランスの映画監督です。「カルネ続きを読む “「エコール」と「エヴォリューション」”

京都国際マンガミュージアム

数か月前になりますが、京都国際まんがミュージアムを訪れました。京都市とマンガ学部がある京都精華大学の共同事業で、博物館のような図書館のような文化施設です。約30万点の資料が保管・管理されており、そのうち5万冊のマンガは管続きを読む “京都国際マンガミュージアム”

国分拓「ヤノマミ」と「ノモレ」

国分拓『ヤノマミ』はNHKの番組ディレクターである筆者が、アマゾンに住む先住民であるヤノマミ族とともに暮らした150日間の体験をまとめたものです。彼らのことばや食べ物に始まり、出産や死者の弔いに現れた死生観に至るまで、筆続きを読む “国分拓「ヤノマミ」と「ノモレ」”

四辻藍美「アイヌ刺繍展」 と 「アイヌ ネノアン アイヌ」 

1986年に行われたアイヌの祭祀を描いた北村皆雄監督のドキュメンタリー映像が『チロンヌプカムイ イオマンテ』がリストアされ、劇場公開されたそうです。 “狩猟民のアイヌの伝統では、動物は肉や皮を土産に人間の国へ来るとされて続きを読む “四辻藍美「アイヌ刺繍展」 と 「アイヌ ネノアン アイヌ」 ”

工藤慈子 球美主義と切文字

ある方からアーティストの工藤慈子(くどうやすこ)さんの手ぬぐいをいただきました。大小さまざまな球が一塊となって、猫の形態のようだったり、流れゆく大きな球をになったり、となんとも不思議です。じっと見ているとひとつひとつの小続きを読む “工藤慈子 球美主義と切文字”

将軍池と都立松沢病院

少し前になりますが、世田谷区立将軍池公園を訪れました。 精神科の専門病院である都立松沢病院の広大な敷地内に池があります。大正時代に松沢病院の加藤普佐次郎医師と看護師ら、そして多くの患者さんにによって屋外作業療法の一環とし続きを読む “将軍池と都立松沢病院”